建仁寺 霊源院 | アジサイに似た甘茶の庭園 [春の特別公開]

建仁寺 霊源院

霊源院(れいげんいん)は、京都で一番古い禅寺「建仁寺」の塔頭寺院。室町時代の五山文学を牽引する禅僧を多く輩出しました。

春の特別公開では、初夏から梅雨にかけて咲き誇るアジサイに似た、甘茶(あまちゃ)の枯山水庭園「甘露庭」を鑑賞することが出来ます。限定御朱印も要チェック!

甘茶と仏教の関係や、その他の見どころとアクセス方法をご紹介します。

基本情報
霊源院|建仁寺塔頭
所在地 京都市東山区大和大路四条下ル小松町594
FAX.075-277-1118
霊源院 公式サイト

【1】霊源院の拝観方法

・春と秋の特別拝観

霊源院は、春の特別拝観、秋の特別拝観が行われています。
※常時拝観はされていません。

2019年5月18日(土)〜6月18日(火)
甘茶の庭 『 甘露庭 』 特別公開

新緑の枯山水庭園「甘露庭」と、木村英輝氏奉納軸「誕生仏」の特別公開。
時間:10:00~15:30(16:00閉門)
料金:一般 500円、中高生 300円、小学生無料(保護者同伴)
甘茶:500円(塩芳軒特製今川家紋菓子付)※数量限定

建仁寺 霊源院
▲霊源院の玄関

・特別拝観 限定御朱印

特別拝観では、書置きの限定御朱印の拝受が可能です。受付の机に書置き御朱印数種類が置かれています。2019年・春の特別公開中の、木村英輝氏の奉納軸「誕生仏」がデザインされた御朱印を拝受しました^^

霊源院 2019春の特別拝観 御朱印
▲2019 春の特別拝観 御朱印
ミィコ
御朱印はビジュアルメインの個性的なデザインが色々あって迷います^^

【2】霊源院は、室町時代の総合大学

京都最古の禅宗寺院として名高い建仁寺。「建仁寺の学問面 (がくもんづら) 」と称され、学問の中核を担った塔頭寺院 霊源院からは、室町時代の五山派を代表する学僧が数多く輩出されました。

五山文学
鎌倉末期~室町時代、京都・鎌倉の五山禅林を中心に、禅僧の間に行われた漢文学の総称。宋の臨済僧・一山一寧(いっさんいちねい)や、虎関師錬(こかんしれん)、夢窓疎石(むそうそせき)らが個性的な作品を制作。

そして、禅宗寺院が室町幕府の庇護を受けて五山派の官寺として公認され、学芸の中心として大いに栄え、義堂周信(ぎどうしゅうしん)、絶海中津(ぜっかいちゅうしん)らに至り盛況をきわめました。

出典:Wikipediaより抄録

・霊源院のあゆみ

  1. 南北朝時代、延文3年(1358年)中巖圓月和尚が「妙喜世界」を創建。康安2年(1362年)建仁寺境内に移築。応安元年(1368年)「妙喜庵」に改号。
  2. 室町時代初期、応永年間(1394~1428年)一庵一麟が両足院開基・龍山徳見を勧請開山として「霊泉院」を創建。
  3. 天文年間(1532~1555年)天文の大火で衰退。
  4. 慶応・明治年間(1868~1870年)廃仏毀釈の流れの中で「妙喜庵」跡地に「霊源院」を移転。以降は「霊源院」として併合。

・学問面とは?

禅宗の大寺院の個性を表現した俗称で、禅面(ぜんづら)と称されます。建仁寺は五山文学の本拠地として「学問面」と呼ばれていました。

  • 建仁寺の学問面(がくもんづら):漢文学の詩文芸術に秀でた禅僧を輩出し「五山文学」の隆盛を牽引したことから。
  • 大徳寺の茶面(ちゃづら):千利休が大徳寺に帰依。多くの大名が利休から茶の湯を学び、茶室を持つ塔頭が多いことから。
  • 東福寺の伽藍面(がらんづら):東福寺の三門や仏殿など、禅宗の寺としては最大級の大きさの伽藍があることから。
  • 南禅寺の武家面(ぶけづら):武家の篤い信仰を得て繁栄したことから。
  • 妙心寺の算盤面(そろばんづら):組織運営で臨済宗きっての派閥となったことから。日本の臨済宗寺院、約6,000 のうち約3,400が妙心寺派。
  • 相国寺の声明面(しょうみょうづら):禅宗の声明である梵唄(ぼんばい)が、お経や回向文の曲節の美しさとして伝承されていることから。

・今川義元が出家した寺院

今川義元は戦国時代の駿河国及び遠江国の守護大名として有名ですが、今川家の三男という事もあり、幼少の頃から建仁寺で臨済禅を学び、霊源院で出家しました。

今川義元(いまがわよしもと)
永正16年(1519年)生~永禄3年(1560年)没
戦国時代の武将。父は駿河 遠江守護・今川氏親(いまがわ うじちか)の三男。母は公卿・中御門宣胤(なかみかど のぶたね)の娘・寿桂尼(じゅけいに)。

4歳の時に今川家の家臣で教育係の臨済宗の僧・太原崇孚(たいげん そうふ)に従い、京都建仁寺で臨済禅を学び出家。梅岳承芳(ばいがくしょうほう)と称しました。

その後、京都から駿河に戻った直後の天文5年(1536年)に家督を継いでいた兄の氏輝が急死。次男の彦五郎も同日に死亡したため、将軍足利義晴の諱の1字をもらって義元と名乗り家督を継承。

その後、合理的な領国経営や外征面でも才覚を発揮。所領も本拠駿河を中心に、遠江(とおとうみ)・三河(みかわ)に進出、東海地方第一の勢力となった。尾張国に侵攻した際の桶狭間の戦いで織田信長に敗れて毛利良勝に討ち取られた。

出典:Wikipedia等より抄録
ミィコ
2019年は、今川義元生誕500年。再注目され、各地でさまざまなイベントも企画されています。

【3】甘茶の庭 [春の特別拝観]

本堂から眺める事ができる枯山水庭園には、ガクアジサイに似た花「甘茶」がたくさん植えられて、青く瑞々しい花を咲かせていました。
花の開花状況は 公式Twitterをチェック!

・「甘茶」は アジサイの変種

甘茶(あまちゃ)
ユキノシタ科の低木アジサイの変種。 アジサイ科のガクアジサイと酷似していて、間違われる事が多い。

飲料としての甘茶は、甘茶の若葉を蒸して揉み、乾燥させてから煎じたもの。とても甘いお茶になります。

出典:Wikipediaより抄録
甘茶 あじさい

「甘茶」の花言葉は「祝杯」。はじけるような花のカタチからもイメージできますが、本当の由来は仏教との関係からきていそうです(後述)。

ちなみにガクアジサイの花言葉は「謙虚」。見た目は似ているけれど全然違って面白いですね。

・「甘茶」と仏教の関係

お釈迦さまの生誕時に、仏法の守護神 八大竜王(はちだいりゅうおう)が産湯に甘露を注いでお祝いしたという故事から、灌仏会の際に甘露に代わるものとして、飲料としての甘茶を仏像に注ぎかけてお祝いをする風習があります。

灌仏会(かんぶつえ)
釈迦の誕生を祝う仏教行事。日本では原則として毎年4月8日に行われ、一般的には花祭・花祭り・花まつり(はなまつり)と呼ばれている。

出典:Wikipediaより抄録
霊源院
▲木村英輝氏の奉納軸「誕生仏」

・枯山水「甘露庭」

青く咲き誇る甘茶の間に、白砂と飛び石の川のような道が見えます。お釈迦さまの一生の道のりが表現されているそうです。

霊源院 甘露亭
▲青い花がさわやか
霊源院 甘露亭
▲本堂からゆったり眺められます
霊源院 甘露亭
ミィコ
甘茶とガクアジサイは一見そっくり。見分け方は、アジサイの葉は丸く、甘茶の葉は細長いそうです^^

【4】その他の見どころ

室内は撮影禁止なので、気になる方は公式サイトをチェック!

・中巌圓月坐像 & 毘沙門天立像

中巌円月坐像
中巌円月(ちゅうがんえんげつ)は、五山文学に大きな影響を与えた詩文で知られる臨済宗の僧侶。南北朝時代の伝統的な技法を継承する写実的な肖像彫刻で、玉眼をはめ込んだ目が印象的な作品です。
高さ81cm。昭和20年ごろから修理のため京都国立博物館に預けられ、平成8年に、像内から高さ37.5cmの毘沙門天立像が見つかりました。

毘沙門天立像
中巌円月坐像の胎内仏。慶派仏師によって鎌倉時代に手がけられたとみられる木像。動きのある衣の表現など、細部にまで丁寧な彫刻が施され、左手に持つ水晶の中には伝教大師最澄が持ち帰ったという仏舎利が納められています。

・茶室 「也足軒」と「妙喜庵」

鎌倉時代、建仁寺の開祖・栄西禅師は宗へ渡り、「禅」と「抹茶」を日本へ持ち帰りました。そしてお茶の普及に努めたことから「お茶の祖」としても知られています。後に栄西禅師の「喫茶の法」は、茶道へと継承されていきます。

茶室「也足軒」
四畳半の茶席。本堂内に「にじり口」がある珍しい構造になっています。

一畳台目の茶室「妙喜庵」
茶室として一番小さいサイズの茶室です。一畳台目は、点前に必要な道具畳と、客が座る一畳だけに切り詰めた、究極の茶室とされています。

ミィコ
一番小さいサイズの茶室はコンパクトでとても可愛い。入ってみたくなります^^ ※写真不可・立ち入り禁止

【5】霊源院へのアクセス

禅寺は、勅使門から入って三門を通り(現在は通れないので横から見て)、参拝&見学するのが正式なルートなので、清水五条からのルートがおすすめです。とはいえ、観光プランに合わせて臨機応変で問題はないですね^^
霊源院は(B)地点です。

・祇園四条駅からのルート
・清水五条駅からのルート
・バス停 清水道からのルート

・電車 最寄り駅

阪急京都線「河原町駅」1B出口から霊源院まで 徒歩約14分
京阪本線「祇園四条駅」6番出口から霊源院まで 徒歩約12分
京阪本線「清水五条駅」5番出口から霊源院まで 徒歩約11分
※清水五条駅は、特急は停車しません。

・京都駅から

★京都駅前バスターミナルのりば案内
[D1乗り場] 洛バス100 清水寺祇園・銀閣寺行「清水道」まで約14分
[D2乗り場] 市バス206 北大路バスターミナル行「清水道」まで約17分
 
※バス停「清水道」から 霊源院まで 徒歩約5分

TAXI 所要時間 約9分/910円
総距離 約2.7km タクシー料金検索
※料金・所要時間は実際とは異なる可能性があります。

ミィコ
霊源院を訪れたなら、本山である建仁寺の参拝もお薦めします!

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※この記事の史実に関する記載は、霊源院パンフレット、Wikipedia等を参考に作成しました。

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猫好き管理人ミィコです。京都散策に役立つブログを目指して、スローペース更新中。基本的に市バス・電車で移動です。主に週末ふらふらしています。facebookでブログ更新お知らせ中!