北白川天神宮 | 少彦名命を祀る北白川の産土神。

北白川天神宮 扁額

北白川天神宮(きたしらかわ てんじんぐう)は、白川沿いにある小高い「千古山」の森から地域を見守る白川村の産土神です。

御祭神は医薬・病気平癒・五穀豊穣の神様「少彦名命(スクナヒコナノミコト)」。創祀は不明ですが飛鳥時代からお祀りされているといわれます。

現在地へ遷されたのは室町時代。銀閣寺を造営した8代将軍 足利義政が強力な神威を感じて都の東北の鬼門となる千古山に遷座したといわれます。

ちなみに銀閣寺からは徒歩約13分くらい。一緒に参拝されてはいかがでしょうか。

基本情報

北白川天神宮(きたしらかわ てんじんぐう)
所在地 京都市左京区北白川仕伏町42-1
TEL.075-781-8488
境内無料
北白川天神宮 公式サイト

【1】北白川って?

「北白川」は京都盆地の東端、洛外(平安京の外)に位置する地域名です。自然豊かな土地が広がり、縄文時代より集落が営まれてきました。

かつては白川石・白川砂、花の産地だったので、男性は石工、女性は花の行商をする白川女(しらかわめ)で有名でした。

石工の秀でた技術は天神宮前の石橋「萬世橋」に残されています。また、白川砂は白色が美しく枯山水の砂利として重宝され、京都の建築・造園に重要な役割を果たしました。

残念ながら現在は、白川砂の採取は防災・風致面から禁止されています。白川女も見られなくなりましたが、時代祭でその姿が再現されています。

【2】北白川天神宮とは

白川村の産土神として、飛鳥時代から農耕神である天神・少彦名命が久保田の森に祀られ、当時は「天使大明神」と称されました。

平安時代は、景勝の地として宮廷の貴族らが山荘を営み詩歌に興じたといいます。「春と言えばさえゆく風にたつ波の 花にうずめる白川の里(藤原定家)」

そして時代は下り室町時代。
8代将軍 足利義政が東山殿(銀閣寺)を造営する際、久保田の森の前を通るたびに神威を感じるので、調べさせると「天使大明神」が鎮座されているとのこと。
その強力な神威にあやかり、王城鎮護の神として都の東北の鬼門となる現在地「千古山」に社殿を造営し遷座させたといわれます。

寛文13年(1673年)、照高院道晃法親王より「天神宮」の額を寄進され、「北白川天神宮」と称するようになりました。

神宝
延喜8年(908年)銘の鉄製の黒鉾が伝わります(記年銘のある剣鉾としては最古)。御霊会に参加し宮中より拝領したものとされ、秋季大祭の還幸祭で見ることができます。

北白川天神宮 鳥居
▲萬世橋から見る大鳥居

・御祭神|少彦名命(スクナヒコナノミコト)

日本神話では、少彦名命は大国主命と共に国造りを行った神様として語られ、医薬・病気平癒・酒造・五穀豊穣の神様として信仰されています。

古事記伝によると、名前の由来は大国主命の「大」と少彦名命の「少」は対の関係だそうです。少彦名命は身体がとても小さく一寸法師のモデルとも言われています。

少彦名命 Sukunahikona no mikoto 日本国開闢由来記1.jpg
▲歌川国芳『日本国開闢由来記』パブリック・ドメイン
波に乗って大国主神の前に出現したスクナビコナ(右上)

・名称|天神宮の由来

「天神宮」は少彦名命が天つ神(あまつかみ)であったことに由来する名称です。天つ神は、天神(てんじん)ともいいます。

一般に「天神」といえば、菅原道真を祀る神社を連想しますが、北白川天神宮は菅原道真が誕生する以前から鎮座される神社なので、道真とは関係ありません^^

ミィコ

天神といえば菅原道真が有名だけど、少彦名命が先輩ですね。

【3】北白川天神宮 みどころ

社殿は、ふもとの萬世橋から133段の石段を上がった千古山の頂上にあります。

・白川女の碑と花塚

北白川一帯は平安時代から花の里としても有名でした。

白川女は、比叡山のすそ野、白川に広がるお花畑の花を「花いらんかえー」と売り歩いた北白川付近の女性たちのことです。白い脚絆、かすりの着物で、頭上の箕(みい)に切り花を盛り上げて行商しました。

北白川天神宮 石碑
▲白川女の碑と花塚

・御神水

名水として親しまれる、地下より湧出する御神水の手水舎。
伺った時も水を汲んでいる方がいました。遠方より水汲みに訪れる人も多いそうです。

北白川天神宮 手水舎
▲御神水が湧き出る手水舎

・133段の石段

千古山は可愛い小山です。本殿は133段の石段を上がった頂上にあり、京都の街並みも望めます。

北白川天神宮 石段
▲133段の石段
北白川天神宮 境内
▲京都の町が見えます

・拝殿、本殿、三社殿

拝殿
文政10年(1813年)建造。三方の壁面に、三十六歌仙額が掲げられています。

本殿
北白川一帯の産土神。少彦名命をお祀りしています。

三社殿
春日大神、日吉大神、八幡大神を、三社としてお祀りしています。

北白川天神宮 境内
▲石段を上がると拝殿が見えてきました
北白川天神宮 拝殿
▲本殿と拝殿。拝殿には三十六歌仙額が掲げられています
北白川天神宮
▲拝殿、三社殿、本殿
ミィコ

普段はひっそりした神社ですが、7月の夏まつり、10月の秋季大祭は特に賑やかに盛り上がるそうです!

【4】御朱印

御朱印を拝受したい方は、事前に問い合わせてみてください。今回、週末に参拝しましたが社務所は無人でした‥

北白川天神宮 鳥居と社務所
▲大鳥居の手前に社務所があります。
ミィコ

よく見かける呼び出しブザー等もなかったです。

【5】北白川天神宮 アクセス

京都市バスが便利です。近くに電車の駅はありません。

・最寄バス停から

  • バス停「北白川仕伏町」から徒歩約3分。
  • バス停「北白川校前」から徒歩約5分。
  • バス停「銀閣寺道」から徒歩約6分。
[地図]
A地点:市バス「北白川仕伏町」
B地点:北白川天神宮
C地点:市バス「白川校前」
D地点:市バス「銀閣寺道」

・京都駅から

・四条河原町から

  • 市バス
    [Gのりば] 市バス3「北白川仕伏町」まで約23分。

・出町柳駅から

  • 市バス
    [出町柳駅前] 市バス3「北白川仕伏町」まで約10分。
ミィコ

銀閣寺は地図では近いけれど、ぐるっと遠回りな道のりです。

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※この記事の史実に関する記載は、北白川天神宮公式サイト・駒札、京都大事典、Wikipedia等を参考に作成しました。