常寂光寺 | 見どころは嵯峨野を見渡せる爽やかな境内と紅葉

常寂光寺 仁王門

常寂光寺(じょうじゃっこうじ)は、小倉百人一首で有名な“小倉山”の斜面にある日蓮宗の寺院。

境内に植えられた200本以上のカエデと苔に覆われた緑が美しく、参道の階段を上がると一望できる嵯峨野の風景も清々しいです^^

特に山が紅葉で包まれる秋の風景は格別の美しさ。かつて、小倉百人一首の選者であり歌人の藤原定家の山荘があった場所とも言われています。

そんな雅で文化的なエピソードが似合う風光明媚な寺院です。見どころや御朱印の拝受方法をご紹介します。

基本情報
常寂光寺
所在地 京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
TEL.075-861-0435

■拝観時間 9:00~17:00 [16:30 受付終了] 
■拝観料 1名 500円

常寂光寺 公式サイト

【1】常寂光寺とは

・小倉山の斜面にある寺院

歌枕としても名高い、風光明媚な紅葉の名所「小倉山」。平安遷都以降、嵯峨野は皇族や貴族が離宮・山荘を営んだ景勝地です。

後嵯峨上皇の亀山殿、兼明親王の雄倉殿、藤原定家の小倉山荘の他、公家や歌人が好んで別荘や庵を構えました。

※藤原定家の小倉山荘「時雨亭」跡と伝えられる場所が仁王門北側にあります。(遺跡候補地は、厭離庵、二尊院にもあります。)

小倉山 峰のもみぢ 葉心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ

作者:貞信公(=藤原忠平。880~949年)
現代語訳:小倉山の峰の紅葉よ。人間の情がわかるなら、もう一度天皇が行幸されるまで、散らずに待っていてくれないか。

出典:小倉百人一首

・常寂光寺の由来

常寂光寺という名前は、境内の美しい風景から連想された、仏教における理想郷「常寂光土」が由来です。

常寂光土(じょうじゃくこうど)
宇宙の究極的真理としての仏陀が住する浄土で,永遠で煩悩もなく,絶対の智慧の光に満ちているという。四土の一つ。

出典: ブリタニカ国際大百科事典

日禛上人と常寂光寺の歩み

開山の日禛(にっしん)上人は日蓮宗の高僧で、宗学と歌道への造詣が深く、加藤清正、三好吉房、小出秀政、小早川秀秋、瑞竜院日秀(秀吉の実姉)をはじめ、多くの京都の町衆からも帰依されていました。

  • 永禄4年(1561年)日禛上人、京都に生まれる。幼少にして本圀寺第15世 日栖上人に師事、18歳で同寺第16世の法灯を嗣ぎました。
  • 文禄4年(1595年)豊臣秀吉が建立した方広寺大仏殿千僧供養に、不受不施義(法華信者以外の供養はしない)の教義を守って不出仕。
  • 文禄5年(1596年)4月に本國寺を発ち、開祖・日蓮の佐渡の霊跡を巡拝。同年、京に戻ると小倉山に常寂光寺を開山し隠棲。寺地は、当時の所有者・角倉了以一族から寄進されました。
  • 慶長11年(1606年)角倉了以が丹波から嵯峨に至る大堰川の浚鑿工事を行なう際には、上人の大檀那である来住一族配下の船頭を招集するなど支援。(現在の保津川下りの起こり)
  • 元和3年(1617年) 57歳 没。
ミィコ
石段が結構あるので足腰に不安がある方にはキツイかもしれませんが、本当にとても気持ちのいい場所ですよ^^

【2】常寂光寺見どころ

・開放的な山門

常寂光寺 山門
▲常寂光寺 山門

江戸後期に作られた、太い角材を格子に組んだ山門。閉門しても角柱の格子の間から参道が見える開放的なデザインです。

・茅葺屋根の仁王門

常寂光寺 仁王門
▲常寂光寺 仁王門

茅葺の屋根が珍しい仁王門は、貞和年間(1345〜49年)に建立された本圀寺客殿の南門を、元和2年(1616年)に移築して仁王門としたものです。 境内で最古の建築物です。

仁王門像は運慶の作と伝えられ、目と足腰の病にご利益があるとされます。病気平癒を祈願して、わらじが奉納されています。

常寂光寺 石段
▲仁王門から本堂への石段

・本堂と鐘楼

常寂光寺 本堂
▲本堂

本堂は慶長年間(1596~1615年)第二世 通明院日韶上人の代に、大名・小早川秀秋の助力を得て、桃山城客殿を移築して本堂としたものです。昭和7年に改修。

常寂光寺 鐘楼
▲鐘楼

鐘楼は寛永18年(1642年)第四世 光照院日選上人の建立。

当時の梵鐘は第二次世界大戦中に金属として回収されたため、昭和48年に新しく古律黄鐘調の鐘が鋳造されました。毎日、正午と夕方五時に音色を聞くことが出来ます。

・妙見堂

常寂光寺 妙見堂

妙見堂(みょうけんどう)には妙見菩薩(みょうけんぼさつ)がお祀りされています。

妙見菩薩は、北極星・北斗七星信仰と習合し、諸星の王として宇宙万物の運気を司る菩薩として尊崇されました。各藩主の帰依により信仰が拡大し、豪商の帰依により転じて商業神となり、また、安産・子孫繁栄・良縁恵与の御利益もあると庶民からの信仰も集めました。

妙見堂の妙見菩薩像は、慶長年間の保津川洪水の際に上流から流れつき、角倉町の集会所にお祀りされた後、享和年間(1801~1803年)に当地に遷座されたものです。

加えて、御所の紫宸殿の酉の方角に祀られている事から、江戸時代末期から昭和初期にかけては霊験あらたかな「酉の妙見菩薩」として、開運・厄除を願う参拝者で大変賑わったそうです。

・多宝塔

多宝塔は元和6年(1620年)に、和様と唐様の折衷形式で建立されました。

嵯峨野の風光に似合う、総高約12m余の均整のとれた美しい塔です。内部は非公開ですが、須弥壇が設けられ、釈迦如来と多宝仏が安置されているそうです。

常寂光寺 多宝塔
▲多宝塔
ミィコ
多宝塔まで登ると、嵯峨野や京都の町が一望できてとても気持ちいですよ^^

【3】御朱印は2種

常寂光寺の山門を入って少しはいった所にある拝観受付で御朱印も拝受できます。

御朱印は、「唯仏与仏(ゆいぶつよぶつ)」と「南無妙法蓮華経」の2種類があります。

「唯仏与仏」とは、法華経 方便品に書かれた有名な句で、仏と仏とのみが互いに知ることができる仏教の境地のことだそうです。

「南無妙法蓮華経」は日蓮宗の真理を示す題目で、唱え・念ずると多大の功徳があるとされるキーワードです。

常寂光寺 受付
▲常寂光寺の拝観受付
常寂光寺 御朱印
▲常寂光寺 御朱印「唯仏与仏」
ミィコ
拝観チケット購入時でも、帰りでも御朱印を拝受することができます。志納金1枚300円

【4】常寂光寺 アクセス

・最寄り駅

[A] 最寄り駅
[B] 常寂光寺

電車最寄り駅

地図の上から、
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」徒歩約15分
・京福電鉄 嵐山線「嵐山駅」徒歩約13分
・阪急電車 嵐山線「嵐山駅」徒歩約24分

観光ポイント
嵯峨嵐山を効率よく巡るには、地図とにらめっこして計画するのがお薦めです。常寂光寺からさらに北方面へ足を延ばす場合は電車の駅はありません。帰りは嵯峨嵐山へ戻ってくるか、バス停をチェックしておきましょう。

京都市交通局観光マップ「地下鉄・バスなび」

最寄りバス停

京都市バス
 11、28、93番で「嵯峨小学校前」徒歩約8分
京都バス
  61、72、83番で「嵯峨小学校前」徒歩約8分

・京都駅から

★京都駅前バスターミナルのりば案内
[C6乗り場] 市バス28 大覚寺行「嵯峨小学校前」まで約48分。
※下車、徒歩約8分。

JR嵯峨野線 [31/32/33番のりば] 「嵯峨嵐山駅」まで約17分。
※下車、徒歩約15分。

・三条京阪から

[C2乗り場] 市バス11 嵐山・嵯峨・山越行き「嵯峨小学校前」まで約53分。
※下車、徒歩約8分。

ミィコ
嵯峨嵐山は名所旧跡が多いので、一緒に訪れるのがおすすめ。すぐ近くに、二尊院、落柿舎があります。

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※この記事の史実に関する記載は、常寂光寺公式サイト、寂光寺パンフレット、駒札、Wikipedia等を参考に作成しました。

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猫好き管理人ミィコです。京都散策に役立つブログを目指して、スローペース更新中。基本的に市バス・電車で移動です。主に週末ふらふらしています。facebookでブログ更新お知らせ中!