欣浄寺| 伏見大仏、深草少将と小野小町の伝説で有名な寺院

欣浄寺_伏見大仏

欣浄寺(ごんじょうじ)は、日本曹洞宗の開祖・道元禅師が1230年頃に閑居した安養院を起源とする古刹。伏見大仏と、小野小町&深草少将の伝説「百夜通い」ゆかりの地としても知られます。本堂は鉄筋コンクリート造の近代的な建物で、お庭もすっきり整えられた明るい印象の寺院です。

基本情報

欣浄寺(正式名称:清凉山 欣浄寺)
所在地 京都市伏見区西桝屋町1038
TEL. 075-642-2147
境内無料
拝観時間 10:00~16:30 
・本堂(伏見大仏)拝観は要予約+志納金

【1】欣浄寺とは?

日本曹洞宗の開祖 道元(どうげん)禅師ゆかりの寺院です。
御本尊は「伏見大仏」で知られる丈六の大仏。寺地は、深草少将(ふかくさのしょうしょう)の邸宅跡と伝わります。

日本曹洞宗
鎌倉時代に道元が中国から伝え、瑩山(けいざん)が全国に広めた、坐禅修行を根幹とする禅宗です。

欣浄寺の本堂
▲欣浄寺 本堂

・欣浄寺の歴史

  1. 平安時代:桓武天皇が深草少将に邸宅を贈ったという。往時には、8町4面(約3万5千坪)の広さを有したという。813年(弘仁4年)に深草少将が亡くなり、この地に埋葬されたと伝わる。
  2. 鎌倉時代:寛喜2年~天福元年(1230年~1233年)
    日本曹洞宗の開祖 道元禅師が、深草の極楽寺境内 安養院(現在の伏見区の宝塔寺付近)に閑居し、この地で教化に努め「普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)」を著したといわれる。
    当寺のはじまりは、興聖宝林寺(後に興聖寺として再興)の建立とされる。当初は真言宗だったが応仁の乱後に曹洞宗に改められる。
  3. 天正年間(1573年〜1592年):興聖寺内の安養院が現在の地に移り、清涼山欣浄寺と号したともいわれる。
  4. 文禄年間(1592年〜1596年):僧 告厭(こくえん)により中興され、浄土宗に改宗。
  5. 天明年間(1781年〜1789年):「欣浄寺絵図」によると山門、仏殿、法堂、大書院、小方丈、雲堂、鐘楼、庫裏、経蔵、東司、浴室、少将社などが存在し、大伽藍を有する寺院だった。
  6. 文化年間(1804年〜1818年):再び曹洞宗に改められる。永平寺に属したともいわれる。
  7. 昭和48年(1973年):現在の本堂が建立される。

道元 [1200年~1253年]
鎌倉前期の禅僧。京都の人。日本曹洞宗の開祖。内大臣久我通親の子。諱は希玄。比叡山で修学し、のち入宋して天童如浄の法を嗣いだ。帰国後、建仁寺に住し、京都に興聖寺を、さらに波多野義重の請により越前に永平寺を開いた。勅諡号、仏性伝東国師・承陽大師。著「正法眼蔵」「普勧坐禅儀」「学道用心集」など。

出典:小学館 デジタル大辞泉
▲都名所図会 6巻 天明6年(1786年)発行 国立国会図書館
ミィコ

かつての大寺院が縮小しつつも存続しているのは尊いですね。

【2】欣浄寺 本堂

本堂は近代的な鉄筋コンクリート造りの建物です。
通常、拝観には予約が必要です。
※特別拝観(入場無料):墨染寺・欣浄寺 さくらまつり

・伏見大仏

御本尊は江戸時代に建立された「伏見大仏(伏見の大仏)」と呼ばれる、丈六(像高約4.85m)の大仏様。
建立の確かな経緯は分からないそうですが、一説には天明伏見義民一揆で犠牲になった義民を供養するためだったといわれます。
胎内の銘によると、頭部は1774年~1776年、胴部は1791年~1796年に造られたようです。

欣浄寺_伏見大仏
▲伏見大仏
欣浄寺_伏見大仏
▲伏見大仏

・深草少将 張文像

平安時代、この地に邸宅があったとされる深草少将(ふかくさのしょうしょう)は、小野小町の「百夜通い(ももよがよい)」伝説で知られます。
この像は、深草少将が小野小町からもらった恋文を焼き、その灰と土とで作ったものといわれます。

百夜通い(ももよがよい)
世阿弥などの能作者たちが創作した小野小町の伝説。
小野小町に熱心に求愛する深草少将。小町は彼の愛を鬱陶しく思っていたため、自分の事をあきらめさせようと「私のもとへ百夜通ったなら、あなたの意のままになろう」と彼に告げる。それを真に受けた少将はそれから小町の邸宅へ毎晩通うが、思いを遂げられないまま最後の雪の夜に息絶えた。

出典:Wikipediaより抄録

深草少将張文像
▲深草少将 張文像

・道元禅師 石像

道元禅師が安養院に閑居されていたときに、養生しながらご自分で彫られたそうです。

欣浄寺_道元禅師石像
▲道元禅師 石像
ミィコ

大迫力の大仏様、切ない深草少将張文像、可愛い道元禅師の石像。貴重な寺宝を堪能しました。

【3】欣浄寺 庭園

江戸時代の都名所図会を見ると、寺地も池も現在より何倍も大きかったようです。

・小野小町 姿見の池

小野小町が姿を映したといわれる『姿見の池』

欣浄寺の庭
▲小野小町が姿を映した『姿見の池』

・墨染井(すみぞめい)

深草少将の涙のように枯れる事がない事から「涙の水」とも称される『墨染井』です。

欣浄寺_墨染井
▲墨染井(すみぞめい)

・小野小町と深草少将の供養塚

深草少将は小野小町の隣で嬉しいかも。

欣浄寺_小野小町・深草少将 供養塔
▲小野小町、深草少将の供養塚
ミィコ

その昔、池の横に「少将の通い道」があったと言われますが、今はありません^^ 住宅地になっています。

【4】アクセス方法

  • 京阪本線「墨染駅」から、徒歩約3分。
  • JR奈良線「JR藤森駅」から、徒歩約13分。

[地図]
A地点:欣浄寺

B地点:京阪本線「墨染駅」
C地点:JR奈良線「JR藤森駅」

近所にある史跡

欣浄寺のすぐ近くです。
墨染寺 | 別名は桜寺。墨染桜が有名な桜の隠れた名所
欣浄寺から徒歩約9分です。
藤森神社 | 勝運・学問と馬の神様、見どころ8選

ミィコ

お花見の季節。「墨染寺・欣浄寺さくらまつり」の特別拝観がおすすめです^^

※この記事の史実に関する記載は、京都通百科事典、駒札などを参考に作成しました。