元祇園 梛神社(なぎじんじゃ)と隼神社(はやぶさじんじゃ)は、由緒は全く異なりますが、平安時代初期からこの界隈でお祀りされていた神様です。
梛神社は祇園社(現在の八坂神社)の古址、隼神社は天皇の後院(朱雀院)内に祀られていた神様と伝わります。
近代に復興され、隣同士に本殿を建立。現在は、縁結びと病気平癒の神様として崇敬されています。
霊験あらたかな神様に参拝した後は、記念に御朱印を拝受してみては? 定番御朱印に加えて、季節行事の特別御朱印が10種類以上用意されています^^
由緒やアクセス方法をご紹介します。
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【1】元祇園 梛神社
その昔、この地には数万本の「梛の森」が広がっていたと言われます。なので梛神社ですね^^
さらに、祇園社(現在の八坂神社)の古址であることから「元祇園」がついています。
・縁をむすぶ「梛」
梛の木の葉は切れにくく丈夫であることから、古来より「縁が切れない」「ご縁をむすぶ」縁起の良い木といわれています。
御神木の梛の木は、梛神社と隼神社の間、本殿前にあります。
・厄除け、縁結び
現在は、厄除・武勇の神、縁結びの神として崇敬されています。
※主祭神の「スサノオノミコト」は、悪疫退散の御利益で篤く信仰された祇園社の主祭神「牛頭天王」と同一視されています。
- 主祭神:
素盞嗚尊(スサノオノミコト) - 配祀神:
稲田姫命(イナダヒメノミコト)
宇賀御魂命(ウガノミタマノミコト)
瓊々杵尊(ニニギノミコト)
伊弉冉尊(イザナミノミコト)
菅大神(スガオオカミ)
誉田別尊(ホンダワケノミコト)
蘇民将来(ソミンショウライ)
・梛神社の歩み
- 貞観11年(869年)京で疫病が流行したため、悪疫退散に御利益があるという神様・牛頭天王(=スサノオノミコト)を広峰神社(播磨国広峰)から八坂神社に勧請しました。その道中、分霊をのせた神輿をひとまず梛の林中に置いて祀ったのが、梛神社の創祀といいます。
※その後、八坂神社に遷座する際、住人は花を飾った風流傘を立て、棒を振り、楽を奏して神輿をお送りしました。一説にはこれが祇園会の起源ともいわれます。ちなみに現在も、壬生の方々は祇園祭「綾傘鉾」の囃子方として奉仕されています。 - 明治までは田んぼの中の小祠でしたが、明治7年(1874年)と昭和4年(1929年)の復興により現在の形に整えられました。
霊験あらたかな神様なので、ひとまず立ち寄った場所にもお祀りされたんですね。
【2】隼神社
隼大神は、天下安穏・五穀豊穣を護る神として古来朝廷より篤く尊崇され、後院(ごいん)の朱雀院(すざくいん)内に鎮守社としてお祀りされていました。
記録によると式内大社なので、かつてはもっと大きな神社だったようです。
後院
天皇の常の御所のほかに設定された予備的な御所。譲位後の御所(仙洞院御所)となることが多い。嵯峨天皇のときに置かれ、冷泉院、朱雀院、堀河院、鳥羽院などがある。
朱雀院
嵯峨天皇が創建した後院で、宇多天皇以後は、天皇退位後の御所として本格的に用いられ、詩宴等が催された。
平安京の右京、三条と四条の間にあり東西二町、南北四町の広大な敷地を持つ。天暦4年(950年)に焼失し、村上天皇が再興したが、次第に荒廃していった。
・厄除け、病気平癒
現在は厄除・病気平癒の神様として信仰されています。
江戸時代に「ハヤブサ」が訛って「ハヤクサ」と読まれ、瘡(くさ:皮膚病の一種)の平癒の神とされたことが由来だそうです。
- 主祭神:
建甕槌神(タケミカヅチノカミ) - 配祀神:
経津主神(フツヌシノカミ)
塩土神(シオツチノカミ)
手力男神(タヂカラオノカミ)
・隼神社の歩み
- 創建年は不詳。
- 隼神社は朱雀院内の南西角に鎮守として祀られていました。国史「日本三代実録」によると、貞観2年(860年)から貞観16年(874年)にかけて「後院隼神」の神階が無位から従四位上まで昇叙されました。
- 朱雀院廃絶後、四条坊内坊城小路に移され、以後同地で推移。
- 延長5年(927年)「延喜式神名帳」では式内大社に列するとともに月次祭・新嘗祭で幣帛に預かった旨が記載されています。
- 大正9年(1920年)梛神社の境内に遷座し現在に至ります。
強そうな名前がカッコイイ隼大神。朝廷に崇敬された由緒ある神様として御利益に期待です。
【3】摂社
本殿の向かい側に摂社がお祀りされています。
- 田中神社:祭神 地主神(じぬしのかみ)
- 稲荷社:祭神 上川稲荷大神(かみかわいなりおおかみ)
拝殿?というか門が結構立派です。
【4】梛神社・隼神社 御朱印
社務所は梛神社の左側。
ご不在の場合は、インターホンで呼び出すシステムです^^
・定番の御朱印
御朱印帳に直接書いていただける定番の御朱印。
・特別御朱印
季節の神事にちなんだものなど、10種類以上あります。
特別御朱印は種類が多いので迷いそうですね^^
【5】梛神社・隼神社 アクセス
近くには、新選組ゆかりの壬生寺や、京都 清宗根付館があります。
・最寄駅から
- バス停「壬生寺道」下車すぐ。
- 阪急京都線「大宮駅」2B出口、嵐山線「四条大宮駅」から徒歩約5分。
A地点:阪急電車「大宮駅」
B地点:市バス「壬生寺道」
C地点:元祇園 梛神社、隼神社
・四条河原町から
- 阪急電車 京都線 大阪梅田行きに乗車「大宮駅」下車。
※特急は止まりません。快速特急・通勤特急は止まります。
・京都駅から
- 市バス
★京都駅前バスターミナルのりば案内
[D3のりば] 市バス26 北野白梅町・御室仁和寺・山越行に乗車。「壬生寺道」下車。
[C6のりば] 市バス28 大覚寺行に乗車。「壬生寺道」下車。
※「壬生寺道」までの乗車時間:約14分。
四条大宮のバスターミナルからは、他の観光地にも行きやすいです。
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※この記事の史実に関する記載は、梛神社公式サイト、駒札、Wikipedia、書籍「京都大事典」等を参考に作成しました。
元祇園 梛神社(なぎじんじゃ)・隼神社(はやぶさじんじゃ)
所在地 京都市中京区壬生梛ノ宮町18-2
TEL.075-841-4069
授与所 9:00~17:00
元祇園 椥神社・隼神社 公式サイト