通称 古御香宮(ふるごこう)は、御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)の御旅所。
京都から六地蔵へ抜ける丘陵地、八科(やつしな)峠の手前に鎮座される氏神様。森の木々に包まれた静かな神社です。
勝運&安産守護のご利益で有名な神功皇后を含む九柱の神様がお祀りされています。
豊臣秀吉・徳川家康にまつわる歴史やアクセスをご紹介。
タップできる|目次|
【1】古御香宮と御香宮の関係
古御香宮は伏見城の鬼門の方角、北東に位置します。安土桃山時代、伏見城の厄除けのため、豊臣秀吉によって「御香宮」がこの場所に遷されていました。
御香宮は江戸時代に元の場所へ戻られましたが、その後も地元の人々からは「古御香宮」と呼ばれ、氏神様として親しまれています。
10月の御香宮神幸祭には神輿の御旅所として使われています。
・御香宮(御香宮神社)とは?
御香宮は、古くから伏見九郷の石井村に鎮座されていた由緒ある神社です。
勝運や安産守護のご利益で有名な主祭神 神功皇后を含む、計9柱の神々が祀られています。
伏見九郷 石井村(ふしみきゅうごう いわいむら)
中世の荘園「伏見荘」の中心地であり、現在の京都市伏見区御香宮門前町周辺にあったとされる歴史的な郷村です。
・豊臣秀吉と御香宮
1590年(天正18年)天下統一を遂げた豊臣秀吉は、御香宮で朝鮮出兵の戦勝祈願を行い金熨斗付太刀と願文を納めて社領三百石を寄進しました。
1594年(文禄3年)伏見城築城にあたり、秀吉は伏見城の鬼門(北東)にあたる深草大亀谷に「御香宮」を遷し、新たに本殿等を造営しました。
鬼門(きもん)
陰陽道において邪気や鬼が出入りするとされ、古くから忌み嫌われた北東の方角のこと。京都の鬼門にあたる方角に比叡山延暦寺が建てられたように、都や城の守りとして重要な役割を果たしてきました。
・徳川家康と御香宮
秀吉没後の1605年(慶長10年)、天下人となった徳川家康は城下町の人心の安定を目的に、再び「御香宮」元の地(現在地)に遷座しました。
家康も社領三百石を寄進し、新たに華麗な本殿を造営。江戸時代の社殿修復費用は、紀伊、尾張、水戸の徳川三家の寄進と氏子一般の浄財でもって行われました。
・鳥羽 伏見の戦いと御香宮
1868年(慶応4年)鳥羽・伏見の戦いの際、御香宮神社の境内は薩摩藩(新政府軍)の屯所になったため、神霊は一時、古御香宮に遷されました。
新政府軍の勝利は、神功皇后の勝運のご利益がさく裂したのかも!?
鳥羽・伏見の戦い(1868年)
徳川幕府を終わらせて明治新政府を誕生させた「戊辰戦争」の最初の戦いです。京都南郊で、薩摩・長州を中心とする新政府軍と、旧幕府勢力(旧幕府軍)が激突しました。圧倒的少数だった新政府軍が、天皇の軍であることを示す「錦の御旗(にしきのみはた)」を掲げたことで旧幕府軍が「朝敵(天皇の敵)」となり、わずか4日で新政府軍が勝利しました。

為政者の思惑に翻弄されつつ、結果的にグレードアップした御香宮が現在に受け継がれたのも神功皇后のご利益でしょうか。
【2】森にたたずむ古御香宮
古御香宮は森の中に鎮座されています。といっても本殿後方には住宅地が広がります。
参道入口は石灯篭の置き方がラフで、ゆるい雰囲気^^

・参道
上り坂の参道は舗装されていない石ころが混ざった土の道。落ち葉も積もっていて、昔ながらの自然のぬくもりを感じられます。この日は良いお天気で木漏れ日がキラキラしていました。

・石鳥居
参道を上りきると大きな石の鳥居があり、その向こうに本殿の屋根が見えてきます。


・本殿と個性的な狛犬
秀吉の造営した本殿は江戸末期に大破したそうで、その後に建てられたのが現在の本殿。1998年(平成10年)に解体修理されています。
御朱印や授与品などはありません。

小さい本殿を個性的な狛犬さんが守っています。柱の朱色と同じ色のボディと、グレーの頭部。建物と一体化したグラフィカルなカラーリングがモダンな感じです。



このカラーリングの狛犬、かなり珍しいのでは。
【3】古御香宮 アクセス
最寄り駅は、JR奈良線「JR藤森駅」、京阪本線「墨染駅」。
JR藤森駅から徒歩約11分です。
[地図]
A地点:京阪本線「墨染駅」
B地点:JR奈良線「JR藤森駅」
C地点:古御香宮 参道入口
・京都駅から
JR奈良線 城陽行、奈良行
※JR藤森駅まで乗車約10分。下車、徒歩約11分。
・祇園四条駅から
京阪本線 淀屋橋行
※墨染駅まで乗車約15分。下車、徒歩約17分。
(特急は停車しません)
関連記事です!
御香宮神社 | 桃山文化が香る、安産の社。見どころ、御朱印ご紹介

御香宮神社を参拝して、余力があったら古御香宮もいかがでしょう?
※この記事の史実に関する記載は、古御香宮駒札、Wikipedia等を参考に作成しました。





















古御香宮(ふるごこう)[正式名称:御香宮社(ごこうぐうしゃ) ]
所在地: 京都市伏見区深草大亀谷古御香町20