澤屋は粟餅(あわもち)ひとすじの甘味処。江戸時代の天和2年(1682年)創業の老舗。看板や持ち帰り用のラベルには「阿王餅」と書かれています。
粟餅は、粟を蒸して臼でついて丸めたシンプルなお餅に、こし餡ときな粉をまぶした素朴なお菓子。ぜひお店で作り立ての風味を味わってください。
かつては店の前に道路はなく、北野天満宮の鳥居のすぐそばまで店舗が広がっていたそうです。現在は、お店と北野天満宮との間に今出川通が走っているので、門前と言っても少し離れています。
うっかり見過ごさないように場所を確認して伺いましょう! アクセス方法と近くの名所をご紹介します。
【1】粟餅はどんなお菓子?
粟餅は、粟の実を蒸して臼でついただけのシンプルなお餅。米の餅より軽い感じで、しっとりとやわらかく、あっさり食べられます。
なめらかなこし餡で包んだ粟餅と、風味豊かなきな粉をまぶした粟餅がセットになっています。どちらも上品でバランスの良い組み合わせです。
・賞味期限は当日限り
出来立てを提供するために、ひと臼づつ一日に何度もつくそうです。きな粉も国産大豆の煎りたて、ひきたて。とにかく 作り立てが美味しいので、お店でいただくのが一番!
持ち帰る場合も、賞味期限は当日限りです。
芯になる粟餅は作り置きはせず、必要な分を少しずつ搗く。400~500個分を小一時間かけて搗く。お客が多いと日に何度も搗くことになる。毎月25日の天満宮の縁日(天神さん)には、親戚なども手伝いに来て、朝から1日中搗き続けるという。持ち帰りのお客には必ず今日中に食べてと頼む。遠方への発送や出店も無理。たしかにこの風味とやわらかさは「生き物」。作り置きというのは不可能だろう。つるりと心地よいのどごしは、天神さんにお参りしなければ味わえない。
出典:京都新聞コラム
・粟餅メニュー
白梅/こしあん3個+きなこ2個 600円
紅梅/こしあん2個+きなこ1個 450円
お抹茶付きは+300円
・粟は、レア穀物
粟は稲より早く日本に伝来し、縄文時代には栽培されていた日本最古の穀類作物とされています。庶民にとって粟は、米やヒエとともに重要な食料作物でした。
しかし第二次大戦後は粟の栽培農家が激減。かつては「庶民の食べ物」だった粟は、いまではレア穀物。遠く、四国や九州の農家から取り寄せるそうです。
一方で、栄養価が再注目され五穀米などにして食べる方法が見直されています。 糖質70%、蛋白質10%、ビタミンB群、鉄、その他のミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。
粟の見本が飾ってあります。こんな感じで実るんですね。
【2】雰囲気ある店内
旅情を感じさせる店内。
自然の木の造形を生かしたテーブルが良い感じです!
【3】近くの見どころ
澤屋は北野天満宮の門前菓子。一番近いのは北野天満宮です^^
・北野天満宮
学問の神様として有名な菅原道真を祀る天満宮の総本社。毎月25日は「天神さんの市」が開催され、終日境内周辺に露店が並び参拝者で賑わいます。
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・平野神社
平安遷都と同時期にこの地に鎮座し、源氏や平家の氏神としても信仰を集めた格式のある神社。古くから桜の名所としても知られます。
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何といっても、北野天満宮は外せませんよね^^
【4】アクセス
最寄りのバス停は「北野天満宮前」です。
京都駅から乗車すると、澤屋は今出川通をはさんで向かい側になります。
・京都駅から
- 市バス
★京都駅前バスターミナルのりば案内
[B2のりば] 市バス50 立命館大学前行
※北野天満宮前まで約33分
[B2のりば] 洛バス101 北大路バスターミナル行
※北野天満宮前まで約30分 - TAXI 所要時間 約20分
総距離 約6.2km タクシー料金検索
※料金・所要時間は実際とは異なる可能性があります。
・三条京阪から
- 市バス
[A1のりば] 市バス10 北野天満宮・御室・山越行
※北野天満宮前まで約28分
[A1のりば] 市バス51 北野天満宮・立命館大学行
※北野天満宮前 まで約27分 - TAXI 所要時間 約17分
総距離 約5.5km タクシー料金検索
※料金・所要時間は実際とは異なる可能性があります。
門前菓子は神社参拝の大きな楽しみの一つです!
粟餅所・澤屋
所在地 京都市上京区今小路通御前西入紙屋川町838-7
(北野天満宮前西入南側)
TEL.075-461-4517
営業時間 9:00~17:00
※16:30以降は売切れ次第終了
定休日 木曜日、26日