「かさぎ屋」竹久夢二も通った二寧坂の甘味処

かさぎ屋

かさぎ屋は、大正ロマンの画家・詩人として有名な竹久夢二もお気に入りだったお店。

清水寺のほど近く、風情あふれる二寧坂の石段脇にひっそりと佇む、大正時代にタイムスリップしたような小さな甘味処です。

キャッチコピーは「甘党の素通り出来ぬ 二寧坂」。

昔ながらの作りたてのお萩や、おぜんざい、などなど。
和風甘味が大好きな方には外せないお店です!

基本情報

かさぎ屋
所在地 京都市東山区高台寺桝屋町349
TEL.075-561-9562
営業時間 11:00~18:00
定休日 火曜日(祝日以外)

【1】大正時代にタイムスリップ

大正3年創業。お店の中の調度品も大正時代そのままの風情。まさに創業当時の大正時代に迷い込んだような雰囲気です。

二寧坂は観光客でかなり混雑していたのですが、店内に入ると外が別世界みたいに感じられました。お伺いした時は行列こそありませんが、お客様はひっきりなしでした。

お店は階段横の風景にすっかり溶け込んだ昔ながらの渋い外観。店内も大正時代のままのレトロな雰囲気につつまれています。

・竹久夢二お気に入りの甘味処

竹久夢二は大正6年に、東京から「かさぎ屋」の隣家に引っ越して来てしばらく住んでいたそうです。店内には夢二から「かさぎやさんへ」宛てた直筆の色紙が何気なく飾られています。常連さんだったんですね。

余談ですが、夢二は元妻から離れるために京都へ逃げてきて、翌年に恋人の彦乃さんを呼び寄せて楽しい時間を過ごしていたそうです。
朝日新聞記事によると、彦乃さんのお気に入りは「しるこセーキ」。

ちなみに、しるこセーキは夏のメニューとして今もあります。きっと当時はハイカラなメニューだったのではないでしょうか^^

竹久夢二
明治17年(1884年)~昭和9年(1934年) 日本の画家・詩人。
大正ロマンを代表する画家。「夢二式美人」と呼ばれる抒情的な数多くの美人画や、児童雑誌・詩文の挿絵を描きました。文筆分野でも、詩、歌謡、童話など創作。詩『宵待草』には曲が付けられて全国的な愛唱曲となりました。
他には、多くの書籍の装幀、広告宣伝物、日用雑貨のほか、浴衣などのデザインも手がけ、日本の近代グラフィック・デザイナーの草分けのひとりともいえます。
竹久夢二美術館

ミィコ

店内はいかにも年期が入ったレトロな雰囲気。ちなみに、竹久夢二の色紙は、美人画のイメージで探すと見つかりません。かなり渋め^^

【2】作り立ての甘味。

創業以来、メニューはほとんど変わらず、伝統の味を吟味した材料で手作りするのがコンセプト。餡は、最高級の丹波大納言をかまどにかけて、ゆっくり炊き上げられているそうですよ。

・創業当時のメニューを継承

かざり屋 メニュー
▲2018年の写真です

・渋い茶器でお茶が出てきます

趣のある雰囲気。お湯のみは小さいサイズで可愛いです。

かさぎ屋 茶器
▲渋いです

・定番人気の三色萩乃餅

定番人気と噂に聞いた、三色萩乃餅(お茶つき)を注文。
つぶあん、こしあん、白あん(夏場は、きな粉だそうです)の3種類がセットになっています。注文を聞いてから作られるので出来たてです。

お萩の中のうるち米はとっても柔らかで、外側のこしあんとシームレスに調和していました。ほろほろと崩れる粒あんは程よい硬さ。柔らかなお萩セットの、いいアクセントになっています。

全体的な甘さは控え目でもなく、かと言って甘すぎず、お薄や煎茶のほろ苦さに合う程よい感じだと思いました。

坂道を散策して少し疲れた時はやっぱり甘味が効きますね。ごちそうさまでした!

かさぎ屋 三色萩乃餅
▲三色萩乃餅
ミィコ

大正時代のメニューがいただけるなんて、何だか嬉しいです!

【3】かさぎ屋 アクセス

車は入れません。高台寺と清水寺の中間くらいです。二寧坂(二年坂)の階段の横になります。

高台寺から徒歩約7分、清水寺まで徒歩約10分くらいです。坂道のうえ、混んでいることが多いので、目安としてお考え下さい。

ミィコ

通り過ぎないように要注意^^

【4】まとめ

清水寺近辺は、お土産屋さんやカフェなどお店がいっぱい賑やかに集まっています。定番人気のスタバ・イノダコーヒー・梅園などなど。よりどりみどり。

近頃大人気の抹茶館もあります。話題のカフェもいいけれど、歴史を感じさせるお店でほっこり休憩するのも京都ならではの旅になりそうです!

ミィコ

しるこセーキが気になるので、夏場にまた行きたいと思います^^